いけ花 芍薬と黄菖蒲

芍薬

お庭に咲いたお花をいただいたので、楽しくいけました。

お行儀のいい花屋さんの花とは違い、お庭に咲く花は太陽のひかりをもとめ、障害物をよけて精いっぱい成長するので、曲がっていたり、太かったり細かったり。。。

そこがまた、いけるのに楽しいところです。どちらを向いて育ったのか、どちらに伸びていきたいのか、そんなことを思いながらいけています。

芍薬と牡丹の違いをこの季節になるといつも調べて納得するのですが、一年たつとあいまいになり、また調べなおすことに。。。笑

牡 丹 芍 薬
ボタン科 ボタン科
落葉低木(要するに 木) 多生草(要するに 草)
冬になると葉が枯れて枝だけ残る 地上部分は枯れて根だけが残る
晩春に咲く 初夏に咲く
大輪の花 薔薇ににた甘くさわやかな香りがする
葉にツヤがない 葉にツヤがある
蕾の先端がとがっている 蕾の先端がまるい

牡丹は、中国が原産で日本には奈良時代に伝わったようです。

「枕草子」や「蜻蛉日記」に牡丹の絵が描かれています。着物の柄としても定番です。

芍薬は、チベット、シベリア、朝鮮半島が原産。

花だけでなく、どちらも薬効があり、重宝されています。芍薬は風邪のときなどに飲む葛根湯などに含まれています。「たてば芍薬すわれば牡丹あるく姿はユリの花」ですが、姿も美しく薬効もあるなんてすごいですよね。

黄菖蒲

菖蒲とアヤメの違いも少しだけ。

菖 蒲 アヤメ
アヤメ科 アヤメ科
日本原産 日本原産
湿った草原や山地でみられる 丘陵地や乾燥した草原に自生
花びらの基部にはっきりとした黄色が入る 花は紫色で網目状の模様が入る(綾目=あやめ)
葉の中央の脈がはっきりとわかる 葉は細長く、中央の脈は目立たない

ちりめん細工で作ると、芍薬と牡丹、菖蒲と綾目のこの辺は、形の違いが少ないので作り分けにくいところです。もう、気持ちの部分ですね。(^^)v